アキレス腱滑液包炎！

アキレス腱滑液包炎

アキレス腱滑液包炎あまり聞きなれない病名だと思います。

アキレス腱滑液包炎とは、アキレス腱炎症を起こして腫れてしまうのではなく、液体が詰まった袋状の滑液包が炎症を起こしてしまうのです。

アキレス腱滑液包には、アキレス腱と踵骨の間にある踵骨後部滑液包とアキレス腱と皮下組織の間にあるアキレス腱皮下滑液包があります。

アキレス腱滑液包の役割は踵骨や皮下組織との摩擦を軽減する働きをするクッションの様なものです。

このアキレス腱滑液包が何らかの原因により滑液包に炎症を起こした状態をアキレス腱滑液包炎と呼び痛みが出る疾患なのです。

アキレス腱滑液包炎は10〜30歳の比較的若い女性に発症するケースが多く、ハイヒールを履いてオシャレをする世代に多い様です。

●アキレス腱滑液包炎の原因

アキレス腱滑液包炎の原因は、間違った靴選びにより、かかとが硬い靴で長時間歩き、かかとの後ろの軟部組織への負担を繰り返す事により滑液包炎を引き起こしてしまいます。

若い女性に多いのは、かかとに向かって細くなっている、ハイヒールのような靴を長時間履いてかかとへの負担が大きくなりアキレス腱滑液包炎を発症することが多いそうです。

また、なじんでない、新しい靴を履いた時やスポーツ時のスパイクシューズを履いた時など滑液包炎を引き起こす事もあります。

アキレス腱に過度の負荷がかかると、どんな状態でも、アキレス腱前滑液包炎を起こすことがあります。


●アキレス腱滑液包炎の症状

アキレス腱滑液包炎の症状とは、外傷によっての滑液包炎でなければ症状は徐々に現れてきます。

アキレス腱滑液包炎の症状としては、かかとの後部の腫れと熱感、かかとの皮下に赤いしこりが出来踵の上に痛みを生じ、ます。

アキレス腱後滑液包炎が慢性化してしこりが硬くなり滑液で満たされ、赤色また肌色なってきます。


●アキレス腱滑液包炎の治療法

アキレス腱滑液包炎は、その症状と診察所見から診断されます

レントゲン検査により、かかとの骨折や損傷、関節リウマチ、などではない事を確認しアキレス腱滑液包炎と診断します。

アキレス腱滑液包炎の治療法としては、非ステロイド性抗炎症薬を使用し痛みをおさえ炎症を改善させます。

またコルチコステロイド薬と局所麻酔薬の混合液を炎症している滑液包に直接注射する事もあります。

この様な治療を行っても症状に改善が見られない場合はかかとの骨の一部を削る手術を行うことも検討する必要があります。

アキレス腱後滑液包炎の治療は最終的に炎症を軽減し、靴の中の足の位置を調整し靴による踵後部への圧迫を押さえるようにします。

その為に靴の中にフォームラバーやフェルトで出来たヒールパッドを入れたり、靴のかかとの部分を広げたり、炎症で腫れたかかとの周りにパッドをあてたりしてかかと部分の圧迫を軽減します。