リウマチ性股関節炎

リウマチ性股関節炎

足の付け根の股関節は関節リウマチに侵されやすく、足の付け根に痛みがあると、体重を足で支えることが出来なくなり、歩けなくなる場合もあります。

リウマチ性股関節炎とは、関節リウマチに伴う股関節炎ですが、関節リウマチの原因はまだ解明されてませんが、免疫システムの異常が原因と考えれれています。

リウマチ性股関節炎についていろいろ調べてみましたので紹介します。

●関節リウマチの原因
免疫という言葉を良く聞くと思います。
私達の体は、自分を守る為に免疫機能があり、体に入ってきた細菌や、ウィルス、カビ、毒素などを、攻撃し体から排除してくれます。

しかし、何らかの原因で自分自身を攻撃して関節などを破壊してしまう場合があり、その為に起こる病気を自己免疫疾患といいます。

関節リウマチはこの関節を攻撃してしまう、自己免疫疾患と言われています。

リウマチ性股関節炎はこの免疫機能によって股関節に炎症と足の痛みがおきる症状をいいます。

なぜこの様に自分自身を攻撃する、免疫異常が起こるかの原因ははっきりしていませんが遺伝的な体質やその他の要因が関係していると考えられています。

●関節リウマチの症状
関節リウマチの症状の特徴として、左右対称に腫れて痛くなる事と朝に関節のこわばりがある事です。

関節リウマチの初期症状としては、食欲不振・体がだるい・熱っぽい・関節のこわばりがあります。

進行すると、小さな関節から腫れや、関節の痛みが出て来ます。
左右対称に複数の関節で腫れや痛みが出始めます。

リウマチ性股関節炎になると足の痛みが激しくなり、歩行困難になる場合があります。

●関節リウマチの診断方法
関節リウマチは早期発見と早期治療で関節の破壊を抑制し症状を緩和する事が可能になって来ています。
しかし、関節リュウマチと特定するのが難しい為、日本リウマチ学会が早期関節リウマチの診断基準を作ってあります。

◎日本リウマチ学会が定めた早期関節リウマチの診断基準（1994年）
1) 3つ以上の関節で、指で押さえたり動かしたりすると痛みを感じる
2) 2つ以上の関節に炎症による腫れがみられる
3) 朝のこわばりがみられる
4) 皮下結節（リウマトイド結節）がひじやひざなどにみられる
5) 血液検査で赤沈に異常がみられる、またはCRPが陽性である
6) 血液検査でリウマトイド因子が陽性である

上記の6項目のうち、3項目以上にあてはまる場合を早期関節リウマチとします。

◎新診断基準の導入 （2011年）
日本リウマチ学会は、さらに早期発見、早期治療を目的とし欧米のリウマチ学会が早期診断のために作成した新しい診断基準を導入しました。

○腫れや痛みのある関節の数
○血液検査による免疫の異常
○炎症反応
○症状尾の持続期間

※関節リウマチの新診断基準は、症状の程度を考慮に入れポイント制にして、客観的な評価が下せるようにし治療方針を立てやすくしています。

この診断基準をもとに早期に関節リウマチを特定し、早期治療をする事により、関節の破壊を抑制し症状を緩和することが出来る様になってます。

現在では、早期治療をする事により８０〜９０％の患者に改善が見られ、痛みや腫れが殆どない状態になったのが30〜40％あるそうです。

●関節リウマチの治療法
関節リウマチの治療法はかなり進んできており、病態の進行を抑えることが出来る新薬の開発もされています。

一般的な治療としては非ステロイド性消炎鎮痛剤や抗リウマチ薬・ステロイドによる薬物療法を行います。
薬物療法を行いながらリハビリなども行われます。

関節の破壊などの症状が進み足の痛みが強い場合は手術療法として、滑膜切除術、切除関節形成術、関節固定術また人工関節全置換術などを行う場合もあります、

※関節リウマチの手術療法の人工股関節置換術や人工膝関節置換術などは、患者さんの満足度も高いそうです。
股関節の変形と足の痛みが強い方は人工股関節の手術を検討する事をおすすめします。